国会ウォッチ!

知ってるようで意外と知らない。そんな国会の様子をレポートします。

1月31日 新たに2つの法案が提出されました。

衆議院予算委員会での平成二十九年度予算案の審議が、いよいよ本格化します。

 

が、・・・それとは別に、新たな法案が2つ国会に提出されたことをご存知でしょうか?

 

まずは、文部科学省から提出されました

独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律案」

法案の詳細は、こちらからご覧いただけます。

独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律案:文部科学省

 

要約すると、学力はあるのに家庭の経済事情で学校教育を継続して受けられない学生のために日本学生支援機構の制度を変えようという法案です。

 

日本学生支援機構というのは、元々あった日本育英会などの奨学金を貸与する組織を2004年(平成16年)統一して、日本国内のあらゆる奨学金を統括して管理している独立行政法人です。

この日本学生支援機構が、経済的支援を必要とする学生たちにこれまで奨学金を支給してきた仕組みは「貸与型」といって、「お金を貸しているだけだから将来働いて返しなさい」という方式しかありませんでした。

そこで今回の法案では、条件を満たせば将来にわたって返す必要のない「給付型奨学金」を支給できるように日本学生支援機構の制度を変えるというものです。

 

昨年閣議決定された

・ニッポン一億総活躍プラン

・ 未来への投資を実現する経済対策

で課題とされていたことを実現するための具体策なんですね。

 

さて、もう一つ提出されている法案が、

雇用保険法等の一部を改正する法律案」

こちらは厚生労働省から提出されています。

この法案の骨子は

雇用保険料と国庫負担分の引き下げ

雇用保険受給制度の充実

・育児休業制度の見直し

・職業紹介機能の充実

となっています。

 

それにしても、なにかにつけて「財源がない」と言われることが多い昨今、保険料や国庫負担を減らしながら制度も充実させるなんて、そんな虫のいい話がどうして可能なのか不思議に思って調べてみると・・・

 

www.sankei.com

いわゆる「アベノミクス効果」というべきなんでしょうか。

近年の失業率低下のおかげで、失業等給付で支払う額が大幅に減ったため、制度を運営する労働保険特別会計の平成26年度末時点の積立金は過去最高の6兆3千億円に達したそうです。

(なお、この「失業率の改善」については「そもそも求職活動をしていない」潜在的な失業者の存在が計算に入っていないとも言われていますが・・・)

 

まあ、とにかくお金に余裕ができたということで、

・失業保険料を減らすことで浮いたお金を消費に回してもらう

・国庫負担を減らしたことで浮いた約1千億円を保育士や介護職員の待遇改善にあてる。

ことにしたそうです。

今回の「雇用保険法等の一部を改正する法律案」は、これを実現するための制度改正の役割があるんですね。

 

これらの法案は、それぞれ衆参の該当委員会で審議されることになるでしょう。

当ブログではその経過も随時報告していきたいと思います。