国会ウォッチ!

知ってるようで意外と知らない。そんな国会の様子をレポートします。

先送り・・・、そしてまた先送り・・・

昨日、新たに「畜産物の価格安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案」が国会に提出されました。

www.minshin.or.jp

実はこの法案、昨年の第190回国会でも民進党を始めとする野党4党の議員の共同提案という形で審議されていました。

法案の概要は、TPPが正式に発効した場合に備えて、海外からの安価な輸入肉で打撃を受ける恐れがある日本の畜産農家を経営面で支えようというものです。

 

第190回国会の閉会後、継続審議(国会の用語では「閉会中審査」と言います)になっていました。

その後、第192回国会で、この法案を提出するきっかけとなった「環太平洋パートナーシップ協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律案」いわゆる「TPP法案」が可決されました。

これに伴い、この法案を審議していた「環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会」が無くなってしまったため、どうも継続審議が事実上できなくなったようです。

 

トランプ政権の誕生でほぼ絶望的と言われるTPPですが、ひょっとして実現する運びになった場合に備えて、しかるべき委員会(おそらくは農林水産委員会)で協議して、早めに畜産業者を保護する対策をとっておこうということのようです。

 

ところで今国会で新たに提出された法案は、内閣提出のもの、議員立法のもの、予算案を含めて9案ですが、実はそれ以前に提出されていまだ継続審議中の法案があります。

その数、なんと89!

法案で一番古いのは、第189回国会で提出された16法案。

決算に至っては、第185回国会で提出された平成二十四年度の決算の承認が、未だに済んでいません。

第193回国会 議案の一覧

 

こういう状況を見ると、つくづく「国会は何をやっているのか?」という気分になってしまいます。

もちろん災害対策など緊急の案件が発生したために、その対応で時間が無くなったというのもあるでしょう。

それにしても、衆議院の委員会での審議にすらかかっていない法案が、あまりに多すぎます。

特に決算など、5年前のものがいまだに終わっていないなど、民間企業ならあり得ない話です。

この件については、議員の皆さんには、しっかり頑張っていただきたいと思う次第です。

 

ところで決算の案件の項目を見ているうちに、奇妙なものを見つけました。

決算 第190回国会 昭和十九年度朝鮮総督府特別会計等歳入歳出決算及び昭和二十年度朝鮮総督府特別会計等歳入歳出決算

なんと!昭和十九年と二十年の決算が、まだ済んでいないというのです!

そこまで仕事をしていないのか、と頭に血が上りそうになりますが、どうやら話はそう簡単ではないようです。

この件については、昨年の都知事選で小池都知事を応援して話題になった若狭勝衆議院議員もブログで紹介しています。

blogos.com

どうやら戦後のドタバタで日本の海外植民地の資料が散逸してしまったため、なかなか決算資料が作れないうちに、とうとう70年たってしまったということのようです。

さすがに、これ以上引き延ばしても正確な決算資料は作れないということで、昨年の第190回国会で提出されたそうです。

今や平成が終わるかもしれないという話になってきている中、70年前の戦争の遺産がこうして蘇ってくる。

何とも言えない感慨がありますね。