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国会ウォッチ!

知ってるようで意外と知らない。そんな国会の様子をレポートします。

JA解体の序章?

昨日の記事で、政府提出法案がまだ29ほど手付かずで残っていると紹介しましたが、あらためてその内容を見ていくと、ある事に気がつきました。

それは・・・、農業関連の法案が多いこと。

農業競争力強化支援法案

農業機械化促進法を廃止する等の法律案

主要農作物種子法を廃止する法律案

土地改良法等の一部を改正する法律案

農村地域工業等導入促進法の一部を改正する法律案

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の一部を改正する法律案

農林物資の規格化等に関する法律及び独立行政法人農林水産消費安全技術センター法の一部を改正する法律案

 

実は、これらの法案、昨年11月に内閣府の「農林水産業・地域の活力創造本部」がまとめた日本農業の改革案を具体化するためのものなんです。

www.sankei.com

もともとはTPPの発行を踏まえて日本の農業生産力を強化しようという趣旨でしたが、トランプ政権の誕生で事実上TPPがご破算になったにもかかわらず、政府がこの法案を提出するのはなぜか?

 

公式には「TPPの有無にかかわらず日本農業の国際競争力を高めないといけない」ということですが、その実態は昨年頻繁に報道されていた通り、JAの政治力を弱めることにあるのは間違いありません。

 

自由民主党にとっての大票田であるJAは、本来もっとも敵に回してはいけない組織ですが、グローバル経済という立場で見た場合、政府にとってその存在が目障りになっていたのは事実です。

上記の法案では「農業の競争力の強化」という名目で、それまでJA経由で購入することがほとんどだった農機具や種苗などの購入を自由化したり、農地の流動性を高めるための仕組みづくりなど、今までJAを通さないと話が進まなかったことを全て無力化しようという意思が見えます。

 

昨年の「農林水産業・地域の活力創造本部」での会議で、世間的にはすっかり悪役になってしまったJAですが、小規模農家が多い日本の農業において大きな役割を果たしてきたのも事実です。

しかし「JA職員を食べさせるために農業をやっている」などと揶揄されるほど肥大化して典型的な官僚組織となってしまったのも、また事実。

 

アメリカやオーストラリアと違い、国土面積に限りがある日本で、同じようなスタイルの農業を行うのは無理があります。

いささか感情的な対立となっている政府とJAの関係ですが、日本農業の将来のために本当に必要なことは何なのか?

それを冷静に見極めるためにも、国会が間に立ってしっかりと審議してもらいたいですね。